2012年10月25日木曜日

臼杵小の高台移転 区長会、反対の意見書

http://www.oita-press.co.jp/localNews/2012_135112513121.html
(以下引用)

臼杵小の高台移転 区長会、反対の意見書  [2012年10月25日 09:27]

 臼杵市と市教委が津波リスクを避けるため、臼杵小学校の高台への統合移転を検討している問題で、市中央区長会(高西久邇孝会長)は24日までに、移転に反対する意見書を市に提出した。市の中枢機能が集中し、万一の際は全水没が懸念される市中心部で子どもの命をどう守るか、行政当局も悩みながらの提案。しかし、移転が仮に実現した場合、地域住民にとっては「地域そのものが失われるのではないか」との不安が先に立っていると思われる。

 意見書では臼杵小の津波対策について「(市中心部唯一の高台である)臼杵城跡公園への避難訓練をしていると聞く。今後も訓練を重ねれば安全性は高まる」と主張。移転の提案に疑問を投げ掛けた。
 「学校が移転すれば子どもや若い親子が町中から消える」と、移転で地域の活力が失われることを懸念。「行政の津波対策が『高台へ移転すればよい』という短絡的な発想なら、行政機関や関係事業所が高台に移転し、町はゴーストタウン化する。コミュニティーの再生を推進する市の施策と相反する」と市街地の機能を維持するよう求めた。
 同区長会は市中心部の26自治区で構成し、うち24自治区が臼杵小学校区。高西会長は「(通学の安全確保など)困難を押してまでやることではない。移転しなくても安全を守る方策を考えるのが先ではないか」と訴え、今後、地元住民を対象にした公開討論会の開催を求めている。
 佐藤信介副市長は「現在、意見書に対する回答書を作っており、書面の提示に合わせて住民に直接、市の考えを聞いてもらいたい。移転先と考えている福良ケ丘の住民を含め、市民との意見交換の場を設定したい」と話している。

-------引用ここまで

地元としては当然の反応である。また、副市長の回答も冷静で当を得ている。これから皆で真剣に考えていかなければならない。

約700年の周期で襲ってくるといわれる大津波。津波高さは最大で6.4mと予測されている。その最大津波が襲ってくれば、臼杵市の市街地はおそらく壊滅である。しかし、地震の大きさや震源の位置により、実際に襲ってくる津波高さは、3mかもしれないし5mかもしれない。被害を受ける範囲も程度も相当に変わってくると思われる。

仮に臼杵小が大きな津波被害を受けた場合、その跡に再度建物を建設するかとなれば答えは「否」であろう。しかし、津波は6.4mとして、その津波が襲う範囲の建物を全て移転すると考えることも乱暴である。

確かに津波は来襲する。しかし襲ってくる津波の高さは判らない。建物を移転して津波を避けるべき土地の範囲を想定し、建物を順次移転するような壮大な計画が必要である。その場合でも市街地の活力を維持する観点から、移転先は現在の市街地の縁辺部が望ましいと思う。いかがであろうか?

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