(以下引用)
“橋下改革”の真相…ブレーンが明かす“船中八策”全内幕
大阪市の橋下徹市長(42)が、永田町を大きく揺さぶっている。「大阪維新の会」がまとめた次期衆院選公約「維新版・船中八策」の骨子に、既成政党は右往左往し、戦々恐々といった雰囲気だ。橋下氏は本当の改革者なのか、何を狙っているのか。先月末、大阪市特別顧問に就任した、日本創新党の山田宏党首(54)が、夕刊フジの単独インタビューに応じ、「八策」成立の舞台裏について語った。
「橋下氏は、大阪だけでなく、日本の政策決定のシステムを変えようとしている。何も変えられない政治から『決断して、変える政治』への大転換を目指している。杉並区長時代から、橋下氏とは『首長連合』のタッグを組んで意見交換してきたが、その仕事のやり方はすさまじい。まさに、『平成の織田信長』といえる人物だ」
山田氏は、橋下氏についてこう語った。山田氏は京都大学卒業後、松下政経塾に入塾。東京都議を経て、日本新党で衆院議員に初当選し、新進党に合流した。その後、杉並区長を3期務め、今年1月末、橋下氏の要請でブレーンである大阪市特別顧問に就任した。
政策決定システムの大転換とは、一体何か。
「自民党から民主党に政権交代したが、何も変わらない。悪くなっている部分もある。国民は『変わってほしい』と投票したのに、民意がまったく反映されていない。世界が大きく変わるなかで、このままでは日本だけが取り残されてしまう。日本の統治機構の仕組みを変えて、政策が実現できるシステムに変える必要がある-と橋下氏は考えている」
維新八策には「首相公選制の導入」「参院の廃止」が掲げられたが、永田町は「二院制は必要」(民主党の輿石東幹事長)、「できそうなことと、できそうもないことがごちゃ混ぜ」(自民党の溝手顕正参院幹事長)などと批判を浴びせる。
このことについて、維新関係者は「政策実現には、国民に直接選ばれたリーダーが首相になるべき。国家元首は天皇陛下で変わらない」「衆参ねじれが政策実行を妨げてきた。衆院のカーボンコピーのような参院は必要ない」と語る。
山田氏も「橋下氏は『現在の仕組みを変えないと、政策を実現できない。日本を前に進められない』と純粋に感じている。その使命感は極めて強く、これまでの政治家とは、実行力や決断力などのレベルが違う」といい、こう説明する。
「私が朝、パソコンを開くと、橋下氏から政策課題などについて『この件についてどう思いますか』『○○さんならどう判断しますか?』といったメールが複数入っている。大阪市の幹部や顧問、ブレーンなどに一斉送信したもので、私を含めた全員が意見や問題点などを返信する。オープンな場での議論なので、人間関係に気を回すこともなく、目的に向けて力を合わせられる。橋下氏はほぼ即日、決断して明確な指示を伝える。このメールは将来、情報公開の対象になるので、透明性も高い」
橋下氏には「ハシズム」といった独裁批判もある。山田氏はいう。
「他人の意見やアドバイスをよく聴くし、間違っていたら素直に謝る。独裁批判は当たらない。今までの価値観をガラリと変えようとしているので、(既得権を守ろうとする人々らが)抵抗しているのかもしれない。確かに、ドライな面はあるが、既成政党が何も進められないなかで、一体、誰がやれるのか」
実は山田氏、野田佳彦首相(54)とは松下政経塾の同窓にあたる。野田首相は1期生で、山田氏は2期生。同期には、松原仁国家公安委員長や、長浜博行官房副長官がいる。今でも野田首相とは連絡を取り合い、意見交換をする仲だ。
山田氏は「野田首相とはスタンスはほぼ一致している。ただ、彼は先頭に立つリーダーというより、意見集約型のリーダー。もどかしく感じるが、保守政治家としての軸はブレていないと信じている」といい、民主党についてこう語った。
「話にならない。党内で国家観も歴史観がバラバラ。政権交代するために、国民が喜ぶものをマニフェストに並べただけ。まともに実行すれば国が滅びる。野田首相は就任直後に『未熟なマニフェストを示した』と国民にわびるべきだった。新しい日本をつくるために、野田首相には解散総選挙で政界再編の口火を切ってほしい」
自民党についても、こういう。
「賞味期限を過ぎている。安倍晋三元首相や小泉進次郎衆院議員などいい人材もいるが、かつての人材の宝庫は払底しつつある。政権奪還の勢いは感じない」
では、橋下新党はどこと組み、山田氏はどうするのか。
「今後、維新八策をブラッシュアップしていく。そのうえで『八策を実行する』と確約するところと組むだろう。いいとこ取りではダメだ。東京都の石原慎太郎知事には期待している。石原氏が本気で立ち上がり、橋下氏と組めばすごいパワーになる。渡辺喜美代表率いるみんなの党とは考え方も近い。民主党の小沢一郎元代表はマニフェストに固執しているが、1つのファクターだ。私はフリーな立場で、新しい政治基盤をつくるために働きたい。役割は自然に出てくる。ともかく、明治維新のように、国家に対する意識が一致する人たちが組まないと、大事は成せない」
大阪市の橋下徹市長(42)が、永田町を大きく揺さぶっている。「大阪維新の会」がまとめた次期衆院選公約「維新版・船中八策」の骨子に、既成政党は右往左往し、戦々恐々といった雰囲気だ。橋下氏は本当の改革者なのか、何を狙っているのか。先月末、大阪市特別顧問に就任した、日本創新党の山田宏党首(54)が、夕刊フジの単独インタビューに応じ、「八策」成立の舞台裏について語った。
「橋下氏は、大阪だけでなく、日本の政策決定のシステムを変えようとしている。何も変えられない政治から『決断して、変える政治』への大転換を目指している。杉並区長時代から、橋下氏とは『首長連合』のタッグを組んで意見交換してきたが、その仕事のやり方はすさまじい。まさに、『平成の織田信長』といえる人物だ」
山田氏は、橋下氏についてこう語った。山田氏は京都大学卒業後、松下政経塾に入塾。東京都議を経て、日本新党で衆院議員に初当選し、新進党に合流した。その後、杉並区長を3期務め、今年1月末、橋下氏の要請でブレーンである大阪市特別顧問に就任した。
政策決定システムの大転換とは、一体何か。
「自民党から民主党に政権交代したが、何も変わらない。悪くなっている部分もある。国民は『変わってほしい』と投票したのに、民意がまったく反映されていない。世界が大きく変わるなかで、このままでは日本だけが取り残されてしまう。日本の統治機構の仕組みを変えて、政策が実現できるシステムに変える必要がある-と橋下氏は考えている」
維新八策には「首相公選制の導入」「参院の廃止」が掲げられたが、永田町は「二院制は必要」(民主党の輿石東幹事長)、「できそうなことと、できそうもないことがごちゃ混ぜ」(自民党の溝手顕正参院幹事長)などと批判を浴びせる。
このことについて、維新関係者は「政策実現には、国民に直接選ばれたリーダーが首相になるべき。国家元首は天皇陛下で変わらない」「衆参ねじれが政策実行を妨げてきた。衆院のカーボンコピーのような参院は必要ない」と語る。
山田氏も「橋下氏は『現在の仕組みを変えないと、政策を実現できない。日本を前に進められない』と純粋に感じている。その使命感は極めて強く、これまでの政治家とは、実行力や決断力などのレベルが違う」といい、こう説明する。
「私が朝、パソコンを開くと、橋下氏から政策課題などについて『この件についてどう思いますか』『○○さんならどう判断しますか?』といったメールが複数入っている。大阪市の幹部や顧問、ブレーンなどに一斉送信したもので、私を含めた全員が意見や問題点などを返信する。オープンな場での議論なので、人間関係に気を回すこともなく、目的に向けて力を合わせられる。橋下氏はほぼ即日、決断して明確な指示を伝える。このメールは将来、情報公開の対象になるので、透明性も高い」
橋下氏には「ハシズム」といった独裁批判もある。山田氏はいう。
「他人の意見やアドバイスをよく聴くし、間違っていたら素直に謝る。独裁批判は当たらない。今までの価値観をガラリと変えようとしているので、(既得権を守ろうとする人々らが)抵抗しているのかもしれない。確かに、ドライな面はあるが、既成政党が何も進められないなかで、一体、誰がやれるのか」
実は山田氏、野田佳彦首相(54)とは松下政経塾の同窓にあたる。野田首相は1期生で、山田氏は2期生。同期には、松原仁国家公安委員長や、長浜博行官房副長官がいる。今でも野田首相とは連絡を取り合い、意見交換をする仲だ。
山田氏は「野田首相とはスタンスはほぼ一致している。ただ、彼は先頭に立つリーダーというより、意見集約型のリーダー。もどかしく感じるが、保守政治家としての軸はブレていないと信じている」といい、民主党についてこう語った。
「話にならない。党内で国家観も歴史観がバラバラ。政権交代するために、国民が喜ぶものをマニフェストに並べただけ。まともに実行すれば国が滅びる。野田首相は就任直後に『未熟なマニフェストを示した』と国民にわびるべきだった。新しい日本をつくるために、野田首相には解散総選挙で政界再編の口火を切ってほしい」
自民党についても、こういう。
「賞味期限を過ぎている。安倍晋三元首相や小泉進次郎衆院議員などいい人材もいるが、かつての人材の宝庫は払底しつつある。政権奪還の勢いは感じない」
では、橋下新党はどこと組み、山田氏はどうするのか。
「今後、維新八策をブラッシュアップしていく。そのうえで『八策を実行する』と確約するところと組むだろう。いいとこ取りではダメだ。東京都の石原慎太郎知事には期待している。石原氏が本気で立ち上がり、橋下氏と組めばすごいパワーになる。渡辺喜美代表率いるみんなの党とは考え方も近い。民主党の小沢一郎元代表はマニフェストに固執しているが、1つのファクターだ。私はフリーな立場で、新しい政治基盤をつくるために働きたい。役割は自然に出てくる。ともかく、明治維新のように、国家に対する意識が一致する人たちが組まないと、大事は成せない」
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