(以下引用)
津波対策・臼杵小移転を断念、保護者の多くが反対
臼杵川の河口近くに立つ臼杵小(奥の白い建物)
臼杵市の中野五郎市長は30日、南海トラフ巨大地震の津波対策として検討していた臼杵小の移転計画を断念すると発表した。17日の同小PTA総会で、保護者の多くが反対を表明したことを尊重した。
臼杵小は、臼杵川の河口近くの海抜約2メートルに立地。巨大地震で最大5メートル超の津波が周辺に押し寄せると想定されている。
市は、1・3キロ離れた高台にあり、老朽化で建て替えが決まっている福良ヶ丘小への移転案を保護者らに示した。
だが、市と地元との意見交換の場では、保護者らから「きちんと避難訓練をすれば被害に遭わない」「移転先は交通事情が悪く、災害時などに保護者が迎えに行けない」などと反対が相次いだ。
17日にPTAが計画の賛否を問う投票を実施したところ、8割弱の保護者が反対した。
市役所で記者会見した中野市長は、「今でも移転した方が安全だと思っている」としながらも、「現状維持を望む声が強く、移転先周辺の道路整備の見通しについても納得してもらえなかった」と述べた。
一方、PTAが24日、市に対し、独自の防災対策費計上などを盛り込んだ取り組み案を提出したことに触れ、「防災意識は高まっている」と評価。「沿岸部に残すことを踏まえ、対策に取り組みたい」とした。市によると、避難訓練の拡充や防災教育の充実など、ソフト面の対策強化を検討しているという。
市とPTA、学校周辺の区長会の3者は近く、防災対策に連携して取り組み、対策や危機意識を継承していくことを記した確認書を交わす。
PTAの塩崎洋一会長は「市から移転案を投げかけられたことで、保護者にとっても防災について考え直す機会になった。地域住民や行政と一丸となって災害に強い町を作りたい」と話した。
(2013年1月31日 読売新聞)
-------引用ここまで
市長として発言すべきことではないと思います。
津波からの安全面だけを捉えれば移転したほうが安全なことは確かでしょう。しかし、PTAは様々な角度から総合的に検討して「移転反対」の結論に至ったと思います。
本当に市長として「移転すべき」と考えていたのならば、「PTAの意向を最大限尊重する」などと言う前に、移転すべきと判断した理由を丁寧に説明し理解を求めなければならなかったと思います。
それを「どちらを選択してもPTAの意向を尊重する」とし、最終的に自ら「移転せず」を選択したのですから結果責任を負わなければならないと思います。
「移転せず」があらゆる面から総合的に判断した「最良の策」であると内外に宣言しなければなりません。結論を出して後に不本意であるような発言はすべきではないと思います。
市は、1・3キロ離れた高台にあり、老朽化で建て替えが決まっている福良ヶ丘小への移転案を保護者らに示した。
だが、市と地元との意見交換の場では、保護者らから「きちんと避難訓練をすれば被害に遭わない」「移転先は交通事情が悪く、災害時などに保護者が迎えに行けない」などと反対が相次いだ。
17日にPTAが計画の賛否を問う投票を実施したところ、8割弱の保護者が反対した。
市役所で記者会見した中野市長は、「今でも移転した方が安全だと思っている」としながらも、「現状維持を望む声が強く、移転先周辺の道路整備の見通しについても納得してもらえなかった」と述べた。
一方、PTAが24日、市に対し、独自の防災対策費計上などを盛り込んだ取り組み案を提出したことに触れ、「防災意識は高まっている」と評価。「沿岸部に残すことを踏まえ、対策に取り組みたい」とした。市によると、避難訓練の拡充や防災教育の充実など、ソフト面の対策強化を検討しているという。
市とPTA、学校周辺の区長会の3者は近く、防災対策に連携して取り組み、対策や危機意識を継承していくことを記した確認書を交わす。
PTAの塩崎洋一会長は「市から移転案を投げかけられたことで、保護者にとっても防災について考え直す機会になった。地域住民や行政と一丸となって災害に強い町を作りたい」と話した。
(2013年1月31日 読売新聞)
-------引用ここまで
市長として発言すべきことではないと思います。
津波からの安全面だけを捉えれば移転したほうが安全なことは確かでしょう。しかし、PTAは様々な角度から総合的に検討して「移転反対」の結論に至ったと思います。
本当に市長として「移転すべき」と考えていたのならば、「PTAの意向を最大限尊重する」などと言う前に、移転すべきと判断した理由を丁寧に説明し理解を求めなければならなかったと思います。
それを「どちらを選択してもPTAの意向を尊重する」とし、最終的に自ら「移転せず」を選択したのですから結果責任を負わなければならないと思います。
「移転せず」があらゆる面から総合的に判断した「最良の策」であると内外に宣言しなければなりません。結論を出して後に不本意であるような発言はすべきではないと思います。