2011年9月26日月曜日

増税の前にコスト削減を


慶応大学教授・竹中平蔵 鳩菅二代の負の遺産まず見直せ

2011.9.20 02:41 (3/4ページ)
最大の負の遺産は、2009年総選挙の民主党マニフェスト(政権公約)である。17兆円の歳出を削減して新規政策に回すと言って実際は約10分の1の財源しか捻出できなかったにもかかわらず、約束したバラマキを続けたことが、今日の財政危機を作っている。3党合意でどこまで見直すのか。
もう一つ重要な負の遺産が、社会保障・税の一体改革に関する政府・与党決定である。25年度までに約13兆円の主要な社会保障財源が不足するため、約5%の消費税の増税が必要だと示唆する内容だ。しかしこの試算は、二つの意味でバイアスがかかっている。
まず歳出面で、高所得者への年金給付抑制や支給開始年齢の引き上げなど揉(も)め事になりそうな項目の決定をすべて先送りしている。つまり社会保障改革は、ほとんど行わないのである。一方で歳入の計算に当たっては、低い名目成長率を前提に、税収がほとんど増えないという想定になっている。
実質2%、名目3%の成長(これ自体高いとはいえない)を目指すとする政府の公式見解と大きく異なる。つまりコストを削減せず成長戦略は成功しないことを前提に、「とにかく増税」を打ち出したことになる。こんな偏向した過去の指針に基づいて粛々と増税策を進められては困るのである。

-------以上(産経ニュースより)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110920/plc11092002420000-n3.htm

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