(以下引用)
【臼杵新聞】農家民泊 [2013年05月29日 10:33]
臼杵市野津町で近年、農村・農業体験を楽しむ農家民泊の利用者が著しく増えている。吉四六さん村グリーンツーリズム研究会(川野真平会長)による年間の受け入れ人数は昨年度、1300人を超え、この10年間で10倍以上に。児童、生徒の教育旅行以外にも外国人の利用が多いのが特徴で、飾らないおもてなしの魅力がじわじわと伝わっているようだ。
研究会は宇佐市安心院町のグリーンツーリズム活動に触発され、吉四六話に象徴される地域の人情を農村の活性化に生かそう―と2002年に設立した。現在の受け入れ家庭数は27軒。それぞれがユニークな屋号を付けている。
04年度に初めて韓国人23人を受け入れ、以来、「いろんな添乗員が『帰りのバスの中で好評だった』と言ってくれたことなどで口コミで広まっていった」(研究会)。
国別では韓国、中国が多く、他にシンガポール、インドネシア、オランダ、タイ、ベトナムなど。ここ5年間では11年度を除いて外国人客が国内客を上回る状況が続いており、昨年度は723人が訪れた。
コミュニケーションはどう取っているのか。韓国の客が多いことから、各家庭は日常会話や民泊に伴う各種活動を説明するため韓国語用語集を持ったりしているが、現場での利用は少なく身ぶり手ぶりが頼り。それでも「来る人は日本に興味を持っているので意外と日本語が通じる。意欲的に日本語を話そうとする人も多い」(研究会)という。
研究会がこだわるのは民泊の質の維持。月1回、定例会を開いて集まり、受け入れ経験の情報を共有。客に出す地元産物を使った料理を持ち寄ってそれぞれの工夫を学んだり、衛生関係の講習を受けに福岡県などに出向くことも多い。
地域の良さを知る農業・農村体験の効果に市教委も着目。これまで一部の小学校のみで実施していた児童の農家民泊を、本年度からは市内の小学5年生全員が体験することに。13小学校の317人が6月上旬から順次泊まる。
川野会長(65)は「『野津に来ればこんな体験ができる』という仕組みをしっかりつくっていきたい。野津で種をまいた農産物が、来てくれた人に届くようにもしていきたい」と農業、農村の活性化に意欲を見せている。
韓国の高校「未来の農業学べる」
今月21、22の両日には臼杵市野津町で、韓国・慶尚南道から訪れた「慶南自営高校」の生徒約100人が農家民泊。吉四六さん村グリーンツーリズム研究会の会員農家が、1軒4~5人ずつを受け入れた。受け入れ家庭の一部を紹介する。
「いなか屋」(町内王子)
早朝、女子生徒がニラの整理を体験。ニラのにおいあふれる小屋で、同研究会の川野真平会長夫婦からアドバイスを受けながら作業を楽しんだ。川野会長は「若い人からパワーをもらえ、海外旅行に行った気になれる」。
「ふきのとう」(町内福良木)
男子生徒がトマトの苗植えと覆いの設置に汗を流した。藤本勝さん(68)は「『星がすぐそこに見えるのが気持ちいい』と言われた。田舎の良さを、韓国から来た子どもたちが教えてくれる。言葉は通じなくても全てが楽しい」。
「十五夜うさぎ」(町内亀甲)
各種の創作料理コンテストで入賞経験がある門田三枝子さん(65)が工夫を凝らした地産地消料理を出し、料理教室も。「無農薬、有機栽培の郷土料理を多くの人に味わってほしい」。
慶南自営高校は自営農業者の育成に取り組んでいる。廬明植校長は「日本のありのままの農村の姿が分かる。農業先進地の日本で体験をすることで未来の農業を学べる」と、農家民泊の教育効果を強調した。
-------引用ここまで
ほとんどの「グリーンツーリズム」が行政主導で行われている中、「口コミ」で評判を得ながら、民間でここまで育ててこられたことは驚きです。しかし、近年の急激なお客さんの伸びに伴う事務作業の増加に対応しづらくなっています。
体験型の教育旅行の市場は大きく更なる「農泊」の拡大が期待されます。また、「農泊」して臼杵の町並みを楽しむツアーは、今後の臼杵ツーリズムの本流となっていくと期待されます。
事務局体制の確立は急務。市役所が補助を行っている「臼杵市観光情報協会」が受け入れ事務に関わっていくのが一番よい方法と思うのですが、いかがなものでしょう。
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