2013年1月17日木曜日

地方公務員の給与カット要請

地方公務員の給与カット要請、自治体「既に人員削減」 

日本経済新聞2013/1/16付[有料会員限定]

 政府が15日に開いた「国と地方の協議の場」で、麻生太郎財務相が2013年度の地方公務員給与を国家公務員並みに削減するよう山田啓二全国知事会長(京都府知事)らに要請したが、議論は平行線に終わった。山田氏らは地方交付税の減額は財政力の弱い自治体ほど影響を受けると懸念しており、今後、新藤義孝総務相と地方6団体などが調整を進める。

 国家公務員は現在、給与を7.8%削減する2年間限定の措置をとっている。財務省は地方の給与を国並みに引き下げると、年間約21兆円の人件費を約1兆2千億円減らせるとみている。ただ、地方側は「既に人員削減などの実績を積み重ねてきた」と強調。全国市長会の森民夫会長(新潟県長岡市長)も15日の記者会見で「行財政改革の努力が一顧だにされていないことに強い憤りがある」と不快感を示した。

 人件費分として交付税を減らす案にも「(東京都など)不交付団体には影響がないが、財政力の弱い町村ほど影響は大きい」(全国町村会長の藤原忠彦長野県川上村長)と反発。国が交付税を「地方をコントロールする道具」(山田氏)として活用することへの警戒感を強くにじませた。

 自治体側は地方公務員給与を削減する場合、臨時措置ではなく、適正な給与水準や決定方法について、抜本的な議論が必要と訴えている。

-------引用ここまで

国家財政は「火の車」です。地方財政も国からの仕送り「地方交付税」が大きな部分を占めています。母屋がおかゆをすすっているのに、離れはすき焼きのたとえ。国全体で財政の健全化を図っていかなければなりません。

自治体が給与水準を決定する方法についての抜本的議論が必要とのことですが、自治体の人件費の占める割合を歳出総額の一定割合に収める、或いは地方税収の一定割合に収めるといった「キャップ制」とするのもひとつの方法と思います。

歳出総額との比較では臼杵市は平成22年度では16.7%となっています。
http://www.city.usuki.oita.jp/up/log/1420.pdf
この数字は県内では杵築市、日田市についで低い数字。仮にこれを「15%以下とする」とすれば、給与水準を下げるか、人員を減らすかということになります。

地方税収との比較では80%となっていて、県内で5番目に低い値です。ただし税収は市によって大きな差異がありますので一律に「80%以下」などとすれば、人件費を半分くらいにしなければならない市もでてきそうです。

16 件のコメント:

  1. 恐れていた事が現実に。。。。


    国の法律に合わせて、埼玉県が来月1日から段階的に県職員の退職金を引き下げる条例を定めたところ、110人の教職員が条例施行前の今月いっぱいで早期退職をすることが分かり、埼玉県は3学期の残りの学校の授業などに影響が出ないよう対応を急いでいます。

    民間企業との格差を是正するため、国は去年11月、国家公務員の退職金の支給水準を引き下げる法律を成立させ、今月から段階的に退職金の引き下げが始まっています。
    埼玉県もこの法律に合わせて、先月、県の条例を改正し、来月1日から県職員の退職金を段階的に引き下げることが決まりました。
    埼玉県によりますと、この条例の成立後、今年度末に退職する予定の職員の中から、2か月早めて今月いっぱいで退職したいという申し出が、全体の10%に当たる140人からあり、このうち110人は県立高校やさいたま市の公立の小中学校に勤める教職員だということです。
    埼玉県によりますと、早期退職をする教職員らは、条例の成立で平均で150万円退職金が減額される見通しだったということです。
    教職員の中には学級担任を務めている教員もいるということで、埼玉県などは、3学期の残りの学校の授業などに影響が出ないよう、教員の確保など対応を急いでいます。
    埼玉県は「多くの教職員が早期退職するのは残念だ。子どもたちや保護者に説明したうえで、教育現場に混乱が起きないようにしたい」と話しています。

    -----------NHKニュースより引用-------------

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    1. このような状況が生じていることは知りませんでした。現場が混乱しても自分の懐を肥やしたいのでしょうか。

      地方自治体の財政状況は厳しく、現在の公務員の給与水準が保てなくなる時代は目の前です。

      先々の厳しい時代のことは考えず、もらえるだけもらって、後は「さよなら」ではあまりに無責任です。

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  2. 警察官も!?

    ことし3月、愛知県の職員の退職金の減額などを盛り込んだ改正条例が施行されるのを前に、愛知県警では、22日までに142人の警察官と職員が早期退職の意向を示していることが、県警への取材で分かりました。

    愛知県では、国家公務員の退職金を減額する法改正に伴って、県の職員の退職金を減額する条例の改正案が、去年、県議会で可決され、ことし3月から施行されることになっています。
    愛知県警では1人当たりの退職金が平均で150万円ほど下がることになり、今月10日からことし3月に定年退職を迎えるおよそ300人の警察官と職員を対象に、早期退職をする意向があるか確認を進めていました。
    その結果、22日までに142人が来月中に早期退職をする意向を示しているということです。
    愛知県警によりますと、早期退職者の中には警察署の署長級の幹部も含まれているということですが、業務に支障が出ないよう、不定期異動を行うなどして対応することにしています。

    ----------NHKニュースより引用-------------

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    1. いつのころから日本人はこんな恥知らずになったのでしょう。

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  3. 所詮こんなものでしょう。
    真面目にやっている人もいるかもしれませんが、自ずとその環境に染まっていくもの。
    その環境に逆らってまでも信念を持ち仕事をする人などいません。
    自分で自分の首は絞めたくありませんから。

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    1. 私も環境に染まらなければならない一歩手前でした。公務員の世界は「変わらない」です。内部から変えるのは「無理」と思いました。

      今こうして外の、もしかしたら変えられるポジションにいるわけですから「外圧」を掛け続け、少しでも真面目にやっている人を応援したいと思うところです。

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  4. もっと減額幅を広ければ、コストやすな早期退職の奨励になりますな

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    1. かつて夕張市で、職員給与を大幅にカットせざるを得ない状況になったとき大量の退職者がでました。

      5年から10年くらいで同じような状況に置かれるであろう市があります。それでも給与は「横並び」。その時がきたらサッサと「早期退職」するつもりなのでしょうね。

      10年先を見越して、今減額するのが筋ですが、それは無理な様子です。

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  5. 自らをふるいに掛けてるようだ

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    1. そのような考えの人間であることが分かってしまう。
      それでもお金は欲しいということですね。
      恥も外聞もないというところでしょうか。

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  6. みなさん、総じて批判的な中で、申し訳ありません。

    1.普通に退職した場合
    2月給料:45万円 3月給料:45万円
    退職金:△150万円
    給料90万円-退職金150万円=△60万円
    給料の金額は感覚的なもので、正確ではないと思いますが
    その点はご了承願います。

    2.駆け込み退職した場合
    2月給料:  0円 3月給料   0円
    退職金: 150万円=150万円
    給料0円+退職金150万円=150万円

    2ヶ月ただ働きしたあげく60万円寄付しろ、
    2ヶ月働きたいなら月あたり30万円を県に
    納入しろという話し。

    先生という職業も慈善事業ではありません。

    批判するのは簡単です。ただ、いざ自分がその立場に
    なった時に1を選択できる人はそう多くはないでしょう。

    駆け込み退職しない先生は本当に尊敬します。
    ただ駆け込み退職した先生を責めることは私にはできません。

    議員のスローガンに「正直者が馬鹿を見ない政治」と
    ありますが、批判されるべきは駆け込み退職した
    先生ではなく、3月まで職務を全うする正直者が
    馬鹿を見るような制度にした政治ではないでしょうか。

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  7. 私は公務員ではありません。そして、普段は公務員に対してあまり好印象はありません。

    しかし、これはこの制度自体の問題でしょう。年度末にて区切りをつけなければこうなるのは当たり前です。制度を批判しても、退職者を批判すべきではないと思います。
    150万円って、皆さんは簡単に稼げますか?理想論だけで食べてはいけなくないですか?民間企業の早期退職者を批判する方はいないでしょう?公務員だけ批判対象にするべきではないと思います。公務員の皆さんにも、養っていくご家族がいるのですから。

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  8. 上の方に激しく同意します。

    昨日のニュースを見ていても、教頭先生が生徒の卒業を待たずに退職した。なんてヒドい教師だ!

    と言うに、世論を導きたがっているような報道がされていました。

    3月に退職予定の先生や、警察官、公務員の方々も30年以上全力で勤められ、これからの穏やかな老後生活を楽しむための退職金。その退職金を前政権が駆け込み成立をさせ、突然の減額。なんともヒドい話ではないでしょうか?

    現代社会を生きる中で、お金を欲しいと思うことは、本当に恥も外見もない事なのでしょうか?

    150万円ですよ?若林議員なら150万円を捨ててまで、3月末まで働きますか???

    退職された先生も、生徒の卒業をその目で見たかったと思います。
    立つ鳥の跡を濁らせるような制度だと思います。

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  9. 若林議員は、市議より銭目のある県職を退職してまで、市政に携わろうとしている人ですから、銭金にかえられない価値がると考えるタイプの人だと推察していますが…。どうなんでしょうね。

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  10. 倫理観が問われる状況ですね。
    架空の話として、これが「1億円」ならどうでしょう?
    倫理観を優先する人間が何人いることか。
    私は間違いなく1億円を取りますね。
    1億円を取る人間が150万円での退職を云々言えないと思います。

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  11. 制度に完璧なものはありません。
    給与逆転である今いつかはこういう時期がきます。
    時期をいつ持ってきても、どれくらい細分化して、また条件付けても退職する人はいるだろうし残る人は残る。
    文句を言う人はどう変わっても文句を言う。
    メディアは社により報道にその色を出す。

    高額な買い物をした人は死活問題。
    私も気持ちはわかるが先ず公務員とは何ぞや?
    何故公務員になったのか?
    職種は色々あるが何故それを選んだのか?
    よく考えてもらいたい。

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