(以下引用)
豪雪地・ニセコ デマンドバス快走 2012年12月03日
温泉施設からデマンドバスに乗り込む町民たち=ニセコ町
■豪雪地・ニセコ 停留所は家の前
■通院・入浴・買い物・・・導入2カ月デマンドバス快走
【武沢昌英】ニセコ町でデマンドバスが10月から走り始めて2カ月。滑り出しは好評だ。運行エリアが地域限定ではなく、町のほぼ全域であることが特徴の一つ。町民の自宅前が「停留所」になり、豪雪地とあって真冬には需要がさらに高まるとみられる。観光客も利用でき、スキー客らにも重宝がられそうだ。
11月中旬の午後、JRニセコ駅前の日帰り温泉施設「綺羅乃(きらの)湯」の正面入り口にワゴン型のデマンドバスが横付けされた。待っていた町内に住む80代の女性は「たいしたいいよ、これは。家の前で降ろしてくれるんだから」と笑顔で話した。帰りの予約をしてから、ゆっくりお湯に入るという。「もう4、5回頼んだ」というリピーターだ。
■公費負担軽く
町内では、町営の福祉バスとスクールバス、民間路線バスを統合した「循環バス」を2002年度から運行してきた。利用者は04年度、2万5千人に達したが徐々に減少。それに伴い運行本数も減り、10年度は1万7千人にまで落ちた。
決められたダイヤ、路線で運行する循環バスは乗客ゼロの「空バス」でも走行。町は、この非効率化を解消し、町民や観光客の利便性も備えるシステムに転換するため、実証実験を経て、循環バスの廃止とデマンドバス導入を決めた。
利用者は事前登録不要で1週間前から当日30分前まで電話で予約。町が委託する地元バス会社「ニセコバス」がワンボックスカー(乗客9人乗り)2台を使って運行する。料金は大人1回200円(中学生以下、要介護認定者らは100円、未就学児は無料)。町の公費負担は循環バス時代の単年度1700万円からデマンドバス運行で1500万円程度に減額できる見込みだ。
郊外の五色温泉地区以外の町内全域で利用可能だ。町によると、道内各地のデマンドバスの運行エリアは、路線バスの区間外など地域限定が多く、自治体のほぼ全域は珍しいという。
■観光客もOK
運行開始1カ月の10月の利用実績は1167人、11月は20日までで888人だった。観光のオフシーズンでもあり、利用者は町内の高齢者が大半を占めた。行き先の多くは病院、温泉施設、スーパー。病院に向かう町民が多い午前中は2台がフル稼働だという。「交通弱者の足になる」という町の予想通りだ。
豪雪のニセコ。町は「自宅から目的地まできめ細かな送迎」を打ち出しており、町企画環境課の福村一広課長は「冬の需要はさらに伸びる」とみる。「夏は車を運転するけれど、冬はデマンドバスを利用したい」との声は多いという。
課題は、利用者の安定した確保で、「月平均2千人目標」だ。町は「実証実験でもじわじわと利用者が増加した。一度乗った人からの口コミが大きい」と利用者の増加を期待する。
ニセコは国内有数のスキーリゾート。JRなどで訪れるグループ客に「駅からペンション、ホテルへの移動に気軽に使って」と売り込んでいる。
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臼杵に応用できないだろうか?
市民の足の確保は大きな課題である。
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