http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/news/20121108-OYT8T01798.htm
(以下引用)
「農村民泊」 手作りのもてなし人気
とんち話で有名な「吉四六(きっちょむ)さん」の里として知られる臼杵市野津町で、農家に宿泊して地域の人たちと交流する「農村民泊」が人気を呼んでいる。平均年齢60歳を超える住民らの手作りのもてなしが、中国や韓国など海外の旅行客からも好評。今年度は9月までの半年間ですでに1000人近くが訪れ、田舎暮らしを楽しんだ。(釈迦堂章太)
人口8000人余りで、のどかな田園風景に古民家が点在する集落に今夏、中国・江蘇省の小中学生約40人が修学旅行で訪れた。コメ農家の大嶋孝生さん(71)、ケイ子さん(64)夫婦宅には中学生4人が宿泊。アジの塩焼きや野菜の天ぷらなど地元の食材を使った料理を前に、子どもたちの笑顔がこぼれた。
食後は、一緒に皿洗いをしてコミュニケーションを図り、夫婦は「孫が帰って来たみたい」と喜んだ。
高齢化率が3割を超えた2002年、5軒の農家で「吉四六さん村グリーンツーリズム研究会」を発足させた。宣伝の方法が分からず、初年度の参加者はゼロ、翌年も12人だった。それでも料理のレシピを話し合うなどサービス向上に努め、地域を説得して協力農家を35軒まで増やした。
「明日は何時に起きますか」「お風呂はこちらです」といった英語や中国語のメモを持ち歩き、身ぶり手ぶりを交えて意思疎通を図る。
昨年度は933人が訪れ、うち約4割が中国、韓国、オーストラリア、シンガポールなどの海外からだった。今年度も9月末までに915人と、最多記録を更新するペースだ。
9月に視察した総務省の担当者は「行政が主導するケースが多い中、住民が自発的に楽しみながら取り組んでいるのは珍しい」と話した。
心配なのは日中関係だ。秋は例年、中国からの予約はないが、尖閣諸島を巡るニュースなどに触れ、不安を抱く会員もいるという。研究会事務局長の幸(ゆき)義子さん(72)は「日中関係が落ち着き、気持ちよく受け入れられる日が早く来てほしい」と話している。ツーリズムは1泊2日(2食付き)で6500円。詳しくは事務局(0974・32・2386)へ。
(2012年11月9日 読売新聞)
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