2012年1月22日日曜日

動き出した事業仕分け (上)

1月18日付けの大分合同新聞に日田市で行われた「事業仕分け」の記事が掲載されました。

-------(以下引用、赤字は筆者)

動き出した事業仕分け 日田市政の今後 【上】

~評価どう生かす 目的設定や効果の検証 不十分さが浮き彫りに~

日田市の事業仕分け会場。市職員の説明に傍聴席はざわつき、失笑が起きた。「あの事業で1400万円もの税金が使われたなんて」。観光宣伝特別事業の議論を見た市内の無職男性(69)は言葉を矢った。

明確な回答出ず

市は2010年10月、相模原市(神奈川県)の物産展に約1410万円の公費を投入。会場に日田祇園の山鉾1基を持ち込む力の入れようだったが、仕分け人の「関東地方からの誘客戦略でなぜこの場所か」という質問に担当職員から明確な回答は出なかった。

5人の仕分け人は政策シンクタンク「構想日本」が派遣した外部識者で、県外自治体の現役職員3人と元副市長、内閣府の行政刷新会議事務局次長。"同業者"らの指摘で、他にも前例を踏襲しただけのあいまいな目的設定、効果の検証不足が浮き彫りになった。

事業仕分けの目的は①市職員の意識改革②市民の市政参加③無駄の削減-の3点。平野拓観光ツーリズム振興課長は「事業の効果を見極めるのが重要だと感じた。市として今後に生かしたい」と話す。

公開の場で事業を検証する手法は市民の目に新鮮に映った。市内の団体役員男性(64)は「職員の考え方や事業の無駄がよく分かった。開催した意義は大きい」。一方、傍聴者から「「市外の人(仕分け人)は地元の実情について理解不足」 という批判の声も上がった。

「監視継続が重要」

多くの市民が傍聴し、関心の高さをうかがねせた事業仕分け。今後、議論の過程や評価をどう生かすかが最大の課題になる。作業の司会を務めた荒井英明氏(神奈川県厚木市職員)「われわれは事業を検証するための判断材料を示した。(適正な予算執行を促すため)今後も納税者の目でチェックを続けることが重要」と訴え、事業仕分けが"無駄"に終わらぬよう市民による監視を求める

宮崎正俊企画課長は「全面公開の事業仕分けは市民の市政参加の一つの形。仕分けなどを通じて、今後も市政に市民の意見を取り入れていきたい」と話した。

X X X

日田市で14日、「構想日本」が関わる県内初の事業仕分けが開催された。今回試行的と位置付けたが、公開して外部の目を交えて8事業を精査。市民や職員からの反響は大きかった。既に実施した他市の課題や市議会の反応から市政の今後を探る。

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