2012年1月25日水曜日

動き出した事業仕分け (下)

1月20日付けの大分合同新聞に日田市で行われた「事業仕分け」の記事が掲載されました。

-------(以下引用、赤字は筆者)

動き出した事業仕分け 日田市政の今後 【下】

~抜本改革なるか 「問題意識持つ契機に」 市議会の存在感示す時~

「『議員は何をやっているんだ』と市民に言われるんじゃないか」。日田市の事業仕分けを見学したべテラン市議は危機感を募らせた。

賛否、大きく二分

行政の監視機関として予算審議などをする市議会。外部の目線で事業の必要性を検証する「事業仕分け」と役割が重なる部分もある。政策シンタタンクの構想日本は「事業の検証は本来、行政と議会で行うべきこと。その効果が出てないため全国の自治体で事業仕分けが広がっている」と分析する。

日田市でも多くの市議がこの手法に注目し、傍聴に訪れた。ある市議は「仕分け人の切り口や視点が勉強になった。自分も今まで以上にチェック機能を果たしたい」と語る。一方で「事業仕分けの評価結果を重視するなら議員はいらない」、「(市議会の)決算委員会でも同じ議論をしている。 本当に仕分けは必要なのか」と反発の声も。賛否は大きく分かれている。

「もっと公開を」

事業仕分けの特徴の一つが議論の公開。市議会も公開されているが傍聴者は少ない。「定例会のケープルテレピ中継(現在は一般質問のみ)を拡大するなどして、もっと議員の活動が市民に見えやすいようにしたい」と井上明夫,市議会議長。溝口千寿副議長はより主体的に市政に関ねるため「議会による政策立案も行うべきだ。『議会は行政の追認機関』と批判する市民の見方も変わるはず」と主張。議会として存在感を示す必要性を訴える。

市民や市議、行政関係者ら約300人が傍聴する中、日田市で最初の事業仕分け分けが終わった。原田啓介市長は「国よりも財政規模が小さい地方自治体に合った手法」とし、来年度以降も取り入れる意向。手法は再度検討していくという。

将来的に厳しい財政運営が予想される市政。「仕分け結果を客観的に判断して当初予算に反映させ、議会と議論していく。今回の仕分け分けで市民にも問題意識を持ってもらい、自ら市政のために行動するきっかけにしたい」と原田市長。

仕分けは職員や市民、議会を巻き込んだ抜本的な行政改革につながるか-。今後の成り行きに注目が集まっている。

(日田支社・加納慶)

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