2011年10月30日日曜日

TPPへの参加

新聞に、TPPへ参加する意向であると報じられていました。私はこの決断を歓迎します。昨年の12月議会での意見書案の採決についてもTPP賛成の立場から討論しました。

TPPで決まった内容は10年かけて徐々に守っていかねばなりません。これからの10年間が正念場になります。無策を続ければ食料自給率が下ることは自明です。

食糧安全保障の観点から農業をどのようにしていくのか。耕作放棄地が増える一方で、仕事のない若者が増えていく。このような方向を生んだ農政を思い切って改革し、積極的に農業をすれば生活が成り立つような方向にしていかなければなりません。

2 件のコメント:

  1. ttp参加のメリットとデメリットってなんなんでしょうね。よくわかりません。

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  2. TPPについてですが、私の考えに近い方の意見を掲載させて頂きコメントの返信に代えさせていただきます。

    -------以下引用。

    ※TPPに消費者メリット…円高下では雇用喪失にも留意※

     直近の読売新聞の世論調査で、「TPPに参加すべきですか」に対して、「参加すべきだ」が51%、「参加すべきでない」が23%となっている。

     野田佳彦首相はTPP交渉に参加するかどうかについて早急に結論を出すよう政府・民主党に指示した。TPPの正式名称は「環太平洋戦略的経済連携協定(Trans‐Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)」。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの自由貿易協定(FTA)として2006年に発効し、その後、米国、豪州、ベトナムが参加するなどして、現在は計9カ国で枠組み作りに向けた交渉を行っている。

     モノやサービスはもちろん、政府調達や知的財産権なども対象とする包括的FTAで、原則として2015年までにほぼ100%の関税撤廃を目指す。当然、農産物も例外ではない。

     TPPについては、農業保護の観点からの反対論のほか、米国の要求に従えば日本の金融資産を奪われるという郵政民営化のときと同じような感情的な反対論もある。

     なかなか意見の一致がないといわれる経済学であるが、自由貿易体制については珍しく意見の一致があり、推進の立場である。

     実は、貿易の自由化が行われると、保護されていた国内産業が損害を受けるが、自由化の結果は消費者に価格低下のメリットがあり、国内産業の損害のデメリットと国内消費者のメリットを比較すると、メリットのほうが損害を上回ることが知られている。貿易の自由化は相互主義なので、海外に進出する国内産業のメリットもそれに加えることができる。

     内閣府の試算によれば、国内のメリットとデメリットを合算すると、TPP参加により、GDPは2・4兆~3・2兆円押し上げられる。国内産業のデメリットは最大8兆円程度で、国内消費者・産業のメリットである11兆円程度の範囲内である。

     ということは、メリットを受ける者からデメリットの者への所得移転をうまく行えば、国全体としてTPPの参加は望ましいことになる。また、自由貿易のメリットを受け、デメリットを打ち消す政策には長い歴史があるので、実行は容易である。

     以上は、標準的な経済理論からの結論である。もっとも、ノーマルな外国為替相場が前提になる。現在のような行き過ぎた円高になると、TPPに参加しなくても国内経済の空洞化をもたらし、国内雇用機会を失うことになる。今のような円高でTPPに参加すると国内雇用の喪失傾向に一層留意しなければならない。

     逆に円安にすれば、一般的にデメリットになる農業でも攻めの輸出にもつながるので、大きな国益になるだろう。
    (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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